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ABC分析(パレート分析)とは?

(ABC analysis / エービーシーぶんせき)
ABC分析(パレート分析)は、複数の事象や現象について、頻度が大きいもの(例えば売り上げ金額が多いもの)から順に並べ、優先順位をつけて管理していこうとするもので、在庫管理など、あらゆる面で活用できる有力な管理手法の一つです。
パレート分析は19世紀にイタリアの経済学者パレートが、国民の所得の分布を調べた所、少数の人たちによって所得の大部分が占有されているのが分かりました。
これの分布をグラフに表したのが始まりと言われています。
またこの隔たりは社会的なものだけでなく、自然現象的にも多く当てはまる事例がある事が経験的に理解されています。
よって在庫管理においても、少数の品目が取引の大きな部分を占める経験的法則からABC分析が成り立つ事になるわけです。

次に、在庫管理に応用すると以下の様な様式になります。
在庫品目を出庫金額の多い順にA、B、C、の3種類に分類し、重点的に管理を行う品目を区別します。
一般的には、累積構成比の80%をA区分(主力品目)、80%~90%をB区分(準主力品目)、90%~100%をC区分(通常品目)として分類を行います。
品目数で見ると、通常、A区分は、全体の10%前後、Bグループは20%前後となります。
これは在庫管理においては、一部の品目が入出庫における大部分を占める事を表します。
よってAやBグループに分類される品目は重点的に管理の対象としたり、売れ筋商品の発掘などに活用する事になります。


パレート図について

パレート図は値が降順にプロットされた棒グラフとその累積構成比を表す折れ線グラフを組み合わせた複合グラフです。
イタリアの経済学者 ヴィルフレド・パレートにちなんで名付けられました。
パレート図はQC(品質管理)の7つの基本的な道具の一つです。
7つの道具は、ヒストグラム、パレート図、チェック・シート、管理図、特性要因図、グラフ、散布図となります。
典型的なパレート図では、左側の垂直軸は発生頻度を示すが、コストやその他の重要な測定単位を示すことがあります。
右側の垂直軸は全体の発生件数、総コスト、特定の全測定単位に占める累積構成比を表します。
目的は(しばしば多くの)要因の中から最も重要なものを浮き彫りにすることにあります。
在庫管理においては、パレート図は入出庫の頻度の大きいものを図示したり、入出金の大きな部分が何で占められているかを分析するのに利用します。


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